西暦2000年”ミレニアムイヤー”のファッション誌は何を取り上げていたのか?
2017年6月号で創刊20周年を迎える『STREET JACK』。そのバックナンバーを紐解きながら、当時の若者ファッションシーンを振り返ります。
あなたは「世紀末」という言葉に何を思いますか?
1999→2000という「1000年に一度の出来事」に比べ、2000→2001、つまり20世紀から21世紀に変わる「100年に一度の節目」はちょっと地味だよな…というのが、当時の時代に漂う空気感でもあった。
しかし、1999年7月、前述したノストラダムスの大予言が「外れる」までは、この時代を象徴する言葉は「ミレニアム」より「世紀末」だった。
「世紀末」という言葉、特に21世紀生まれのキッズにはピンとこない言葉だろう。
あの頃、「世紀末、それはもうすぐやってくるかもしれない破滅の瞬間!」「北斗の拳みたいなヤバイ時代になるかもしれないZE!」というスリリングな時代の空気感を、もちろん大小差はあれ、何となくみんなが共有していた。
それが「いろいろ騒いだけど、結果破滅しませんでした〜」ことで、傍と現実に引き戻された日本人は、途端に「ハッピーニューミレニアム!YEARRRRR!」という今のハロウィン的なムードに変わっていったのである。
話を戻そう。「世紀末」は雑誌でもキャッチーな響きだった。
「20世紀から21世紀へ」というのも、エポックメイキングなキーワード。
世紀末からミレニアムイヤー、そして21世紀へ。
そんな激動の時代は、そのままファッション誌の黄金期と重なっていた。
「新時代の幕開け」が今振り返ってみると「一番輝いていた時期だった」というのも、なんとも皮肉な話ではあるが。
さて、次回は2000年2月号【後編】!
有史以来の全盛期を迎えていたファッションムーブメントの一方で、
サブカルチャーについてはどんな「時代」だったのか?
第12回は、1月29日(日)に公開予定です。
来週もお楽しみに!